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2009年10月31日

リハでした

今度の土曜日11/7のライブのリハをしてきました。
トリ音さんとは何度かご一緒させてもらっていますが、
テルミンも、ピアノもと、両方を1度にお願いするのは初めてです。
いつもの事ながら、楽しくてあっという間のリハでした。

私はテルミンの音を「バイオリンのような音色」だと思っていましたが、
それは以前に使っていらしたmoog製のテルミンの音。
今回あらためて今お使いの楽器「e-winds S(TAK・テルミン・ラボ製)」の音をよくよく聴いたら、まるで口笛のよう!
トリ音さんにそう伝えたら、

  moogは音域が3段階に切り替えられるので低音も使ったけど、
  e-winds Sは切り替えはしないタイプなので、
  高音の、ちょうど口笛みたいな辺りの音域がもっとも美しく出る

のだそうです。
テルミンと一口に言っても、色々あるのですね。
その楽器に合わせて一番綺麗な音域を使うあたり、さすがです。

そんなテルミン。
シンセサイザーの原形と言われる楽器ですが、
何で音が出ているのか??まったくわからなくて本当に不思議なので、
演奏しているのを見たことがない方は、かなり面白いと思いますよ。

でも、トリ音さんが前にWeb上で
 
  テルミンが”変な音の出る珍しいモノ”というだけじゃなくて、
  1つの”楽器”として、世の中にきちんと認知してもらいたいと思って弾いている

と書いてらしたのを拝見して、そのくらいの真摯な姿勢あっての音色なのだなぁと感じたことがあります。
見ているだけだと「なんか面白そう」「簡単そう」と思ってしまうけど、とんでもない〜!!とても難しい楽器です。
...ということで、面白いな〜だけじゃなく、
音そのものを、じっくり吟味して聴いていただければなぁと思います。


そしてピアノは、いつもながらユメユメ〜な気分にしてくれますよ。
今回は、前述の「Noite」、そしてJobim曲はもちろん、
Joao DonatoやMarcos Valleなどのピアニスト作曲の作品を色々お楽しみいただきます。
トリ音さんのソロもあり、私も久々にオリジナルの日本語曲も歌います。
素敵な和音の波に身を委ねて、リラックスしていただけますように。。
2人で心を込めて演奏します。


会場のサンジャックは、気軽なフレンチ・ビストロ。
もともとはレストランだっただけあって、「ゴハン美味しい!」とトリ音さんも太鼓判です。
ぜひお食事もお楽しみください。
皆様のお越しをお待ちしております。


◆11月7日(土)
Open: 18:30〜 
Live:(40分×2ステージ)
  ◎1st 19:30〜 柳沢暁子 (Vo&Gr) トリ音 (Theremin)  
  ◎2nd 20:30〜 柳沢暁子 (Vo&Gr) トリ音 (Pf)  
Charge: 2,000円+要オーダー(ドリンクには、自家製おつまみ付き)

会場: 『かくれ家キッチン サンジャック』
http://pomkn.cocolog-nifty.com/kikaku/
杉並区西荻南3-12-1 日伸西荻プラザB1
TEL:03-3335-8787
〜JR 西荻窪駅より徒歩2分

【トリ音さんプロフなど】
http://akikoyanagisawa.com/carioca/2009/10/11_1.html

sunjack_map.jpg


2009年10月28日

2代目Kensington

20091028.jpgKensingtonのトラックボールを愛用しています。

これ、PCのマウスです。
先日、突然に壊れて、クリックしても反応しなくなりました。
前日まで何の問題もなく動いてたのになぁ(涙)
10年くらい使っていたから保障も切れてしまったし...ということで、修理は諦めて新しいのを買いました。

トラックボールは、真ん中のボールをクルクルと指先で廻してカーソルを動かし、両脇のボタンでクリックして使います。
カーソルを動かす時に、マウスを持った「手」ごと動かす普通のマウスと違い、トラックボールの本体自体は動かない=「手」は動かないので、カーソルを頻繁に動かす細かな作業が多い時や、作業スペースが狭い時に向いています。


私の場合、PCで譜面を書く時に便利なので使い始め、それ以来の愛用者です。
譜面ソフトを「シベリウス」にしてからは、マウスを使わずにキー入力してしまうことも多いのですが、
やっぱり音符を1つ1つ五線に乗せていくこともあるし、これに慣れると文章でも何でも、こっちのが断然早いんですよね。
トラックボールは、なくてはならない相棒です。

ボール両脇のボタンは好きなようにカスタマイズが可能です。
何故か??私は普通のマウスとは逆に、右をクリック、左を通常の右クリック(メニューが出て来る)が使い易くて、
そういう風にカスタマイズしています。


2代目はちょっと進化して光学式になり、お掃除も楽になりました。
でも、壊れるまでマウスを使ったのは初めてなので、なんとなく初代も捨てられなくて...
とっておいても仕方ないんだけど、どうしようかなぁ。。


[photo data]
Olympus E-410 ZUIKO DIGITAL ED25mm F2.8
ISO800 F2.8 1/80 +0.3 25mm
左が新しい2代目、右が初代(←我が家での)トラックボール「Kensington/Orbit」。
PowerMac G4はまだいいとして、
デザインがMacBookに合わないことだけが玉に傷ですが、使い勝手は上々です。

ちなみに、ボールの大きさはまったく同じなので、2つを入れ替えることができますが、
初代は透明ボールのため光学式では正しく認識できないようで、ちゃんとは使えませんでした(笑

2009年10月23日

Bossa Nova Vocal グループレッスン【自由が丘】

ボサノバ・ボーカルのグループレッスン、いよいよスタートとなりました。
まだ若干名はご入会いただけますので、どうぞこの機会をお見逃しなく!

体験レッスン:
●(初回10/16→終了)2回目の10/30は、1回体験受講(有料 2,780円・要予約)もできます。
 まずはご参加いただいて、ご納得いただけましたら、そのままご入会ください。
●10/31以降の体験レッスン、見学、ご入会はできませんのでご了承ください。

お問い合わせ、お申し込みは:〜10/30(金)19:00までの受付です。
  よみうり文化センター自由が丘(03)3723-7100 までどうぞ。
  
  
====================================
講座名:『〜女性のための〜 ボサノバ・ボーカル』
====================================
ポルトガル語の基礎、発声法、ボサノバの歴史などを学びながら、
歌詞理解を深め、生ギター伴奏で自分らしいボサノバを歌うことを目指します。
初心者歓迎です。どうぞお気軽にご参加ください。

●よみうり文化センター自由が丘(東京都世田谷区/自由が丘駅より徒歩2分)
http://www.ync-jiyugaoka.ne.jp/

日時:2009年10月16日〜3月26日 19:00〜20:30(第1・3金曜日)
   [注] 10月と1月は第3・第5金曜日となります。

課題曲(予定):●「Tristeza」(トリステーザ)
        ●「Barquinho」(小舟)
        ●「Corcovado」(コルコバード)全3曲。

受講料:●31,500円(1レッスン=2,575円×半年分(全12回)前納制)
    ●設備維持費、1,890円
    ●教材費(練習用CDR、コピー代として500円程度)
    ●入会金 5,000円

その他:●女性限定のグループレッスン
    ●この講座は原語(ポルトガル語)で歌うボーカルのレッスンです。
    ●課題曲は都合により変更になる場合もあります。
    ●生徒さん都合でお休みされた場合の補講、振替、返金はできません。

Jiyugaoka_map.gif

2009年10月22日

Noite

20091022.jpgいつもはライブで弾き語りをしている私ですが、
ピアノやギターを弾いてくださる方が一緒の場合には、伴奏をお願いして、歌だけ歌わせてもらうことがあります。

来月のライブでは、トリ音さんのピアノ伴奏で数曲歌います。
そのうちの1つに、アドリアナ・カルカニョットのアルバムに収録されている「Noite」を選びました。

ピアノと歌だけのシンプルなアレンジの作品で、この曲を初めて聴いた時、
「あれ? これはジョビンの曲だったかな?」と思いました。
クレジットを見ると...
作曲者は別の人でしたが、なんとジョビンの孫のダニエル・ジョビンが、ピアノを弾いていたのでした!
やっぱり、DNAは確実に受け継がれてますね。

そして、歌詞がまたとても素敵なのです。
決して特別な言葉は使わず、さり気ないのに、情景がありありと浮かんで来る...
こんな詞が書けたらな〜と思わずにいられません。
メロディも綺麗な曲ですので、ぜひライブをお楽しみに!

◎11/7(土)【柳沢暁子&トリ音 デュオ】
 ライブ詳細はこちらをどうぞ。
http://akikoyanagisawa.com/carioca/2009/10/11_1.html

===================
『Noite 』
Orlando Morais e Antonio Cicero

Vem la' do canal
Reverberacoes
Do ladrar de um cao.

Uma dessas noites
Tudo vai embora
Leve-nos, ladrao.

Abre-se o sinal
Sem ninguem passar.
E' melhor ser vao
Tudo o que pontua
Nossa escridao.

================================
「夜」
訳詞;柳沢暁子

運河から聴こえてくる
犬の遠吠え

夜は 盗人
みんな行ってしまう
私達を連れて

信号が青になる
でも 誰も渡らない

2人の深い孤独が
すべて無意味なものに
なってしまえばいいのに
===================
(訳詞の無断転用、掲載はご遠慮ください)


[photo data]
Olympus E-410 ZUIKO DIGITAL ED25mm F2.8
ISO800 F2.8 1/80 25mm
ポルトガル語では「信号が変わる」と言う時には、
「赤(vermelha)」や「青(azul/verde)」という色を表わす言葉を使わず、
「信号が開く(Abre o sinal)」=信号が青になる
「信号が閉じる(fecha o sinal)」=信号が赤になる
という表現をします。
きっと昔の名残りなんでしょうね。踏切りみたいです。

2009年10月18日

今年もRummy

20091018.jpg子供の頃から、ロッテのラミーチョコレートが大好きです。
飲むアルコールには全く弱い私ですが、なぜかお菓子のアルコールは全然平気。
特にラムが大好きで、レーズンもチョコにも目がないとなれば、もう、このチョコレートは私の「大好き」が大結集した”スペシャルおやつ”なのです!

その昔、ラミーは1年を通していつでも販売していたかと記憶していますが
いつの頃からか冬期限定販売となり、
その形状も、1枚の板チョコ状だったものが2本のスティック状になり、
アルコール度数が明記されるようになり、車の運転への注意喚起が併記されるようになり...と
少しずつ変化しながらも、毎年必ず店頭に並ぶロングセラー商品であり続けています。

私のような根強いファンが相当数いるのだろうなぁ〜と思って何気なくmixiを調べたら、やっぱりコミュがありました!
しかも皆さん、販売していない夏期には、我慢して待つのではなく、
冬期に「買いだめしていた在庫を少しずつ食す」というツワモノ揃い!
箱買いなんて当たり前です。

ラミーは毎年、10月中旬に北海道から解禁になるようですが、
それに遅れること少し、東京でも販売が開始されます。
でも、出始めはなかなか店に置いていなかったり、あっても札だけで商品がない...ということもしばしば。
お店の棚が空になるほどの売れ行きって...すごいです!
私も毎年、あちこちのお店をまわって、どこかで初ラミーを入手するのでした。

そして。
食べ過ぎを防ぐために、同じく大好きな「六花亭のバターサンド」と同等に、
ラミーにも下記の「私ルール」を設けています。
  (1)1度に買うのは2枚まで。
  (2)1度に食べるのは半分(スティック1本)まで。
これはずっと守ってきたのですが... 今年は(1)だけ見直すことになりました。


実は先週、まだ売ってないかな〜とキョロキョロしていた矢先、
いつも通るお店の店先に「ラミー解禁!」のポップとともに
その兄弟分の「バッカスチョコレート」と隣同士で山積みになっていたラミーを、ついに発見!
これはもう、ちまちまと数枚買ってる場合じゃありません。
1箱を持ち上げてみると、それほど大きくないし重くないし、1箱=10枚なんですね。 
2箱買おうかちょっと迷ったけど、この場に及んで気が弱く、1箱だけを持ってレジへ。
会計を終えたら、お店のお兄さんが一言、

 「領収証いりますか?」

個人で食べるとは思わなかったようです(笑)。


ゆっくり1人で、大事にいただきます。


[photo data]
Olympus E-410 ZUIKO DIGITAL ED25mm F2.8
ISO400 F2.8 1/60 +1.0ev 25mm
ラミーチョコレート。パッケージは昔からほぼこのまま。
これだけ数があると、見ているだけでも幸せです(^^)

2009年10月15日

【Brasil Info.】ポルトガル語講座 一覧

都内でポルトガル語のグループレッスンを行っているスクールを一部ご紹介します。
どのような教材を使ってどう教えてくれるのかは、同じ講座でも、その時の担当の先生によって異なりますので、
まずは資料請求、電話問い合わせ、可能なら相談会や体験レッスンを利用して、ご自身に合った講座を見つけてください。

(ご注意:受講にあたりましては、必ずご自身で各スクールへお問い合わせの上、内容や開講時期をお確かめください。
 当方ではいかなる場合でも責任を負いかねます)

=================
◆上智大学公開講座 ソフィア・コミュニティ・カレッジ(四ッ谷)
http://www.sophia.ac.jp/J/ext.nsf/Content/top

◆日本ブラジル中央協会(新橋)
http://nipo-brasil.org/portuges.htm

◆桜美林大学 オープンカレッジ(町田)
http://www.obirin.ac.jp/opencollege/index.html

◆拓殖大学 公開講座(茗荷谷)
http://www.takushoku-u.ac.jp/extension/index.html

◆立教大学 ラテンアメリカ研究所(池袋)
http://www.rikkyo.ac.jp/research/laboratory/ILAS/koza_html/kamoku_porutogaru.html

◆DILA 大学書林国際語学アカデミー(四ッ谷)
http://www.dila.co.jp/top.html
=================


<ポルトガル語レッスンFAQ>
私の数少ない経験の中ではありますが、ご参考までに。。

●独学ではダメ?●
やはり実際にブラジル人先生に習うに越したことはありません。
CD、ラジオ、本などでも知識は得られますが、
チェックする人がいないと、間違ったまま覚えてしまった場合、逆効果になります。
独学の場合には、簡単に「わかった」と思い込まないように注意しましょう。


●友達のブラジル人がタダで教えてくれると言うんだけど...●
友達を作ることは、上達の近道と言われますが、
自分が日本語初心者の外国人に、日本語を教えることを考えてみましょう。
難しいですよね??
「ポルトガル語を母国語としない人にポルトガル語を教える」ということは、簡単ではありません。
教授法をきちんと学んだプロに教わらないと、ジャンクなポルトガル語になったり、
俗語ばかりに詳しくなったり、余計に混乱したりします。
最初だからこそ、お金を払って、まずはプロに習うことをおすすめします。
それをベースにしてブラジル人の友達と話すようにすれば、もっと上達します!


●個人レッスンか? グループレッスンか?●
初心者の場合は、グループレッスンをおすすめします。
語学の学習は、最初は「覚えること」しかありません。
まずは受講料がお手頃なグループレッスンで、しっかり「何をどう覚えるのか」を教えてもらうのが近道です。
ある程度わかるようになって、話せるようになってから、少人数制や個人に切り替えても充分だと思います。


●フリーレッスンか? 固定レッスンか?●
曜日、時間が定期固定の講座がおすすめです。
いつでも好きな時に行ける!というスポーツクラブが、結局は続かなかった...という経験はありませんか。
いつでも予約できる、生徒や先生の都合で毎回時間を決める...というスタイルは、
学習意欲の維持継続に、思いのほかエネルギーを使います。

曜日と時間が決まっていると、半ば強制的に通えます。
少なくとも最初の半年は、すべてを犠牲にしてでも毎週通うくらいの気持ちで頑張りましょう!
通学のための時間を割けないのであれば、「まだ始め時ではない」ということです。
定期的に勉強しないと、せっかく覚えた事も忘れてしまって、もったいないです。


●どんな内容のレッスンがよい?●
カリキュラムが1クール(3カ月〜半年など)で、きちんと決まっている講座がおすすめです。
毎回好きな内容で会話中心...という講座は、上級になってからで充分です。
最初は系統立てて文法と発音をしっかり学ばないと、いつまでたっても話せるようになりません。
「1クールでここまでやる」というカリキュラムがあれば、先生も必死でそこまで教えますので、必ず学べます。

そういった点では、大学主催の公開講座は、受講料もお手頃で、
且つ講師陣もカリキュラムもしっかりしていますので、おすすめです。
民間主催に比べて、講義形式の授業で、人数が大人数なのがネックと思われがちですが、
色々な人が習いに来ますので、同じ志の友人ができるというメリットもあります。
私はそこで知り合った友人達と「他にどこの講座に行ったことがあるか」「どこが良かったか」など、
みんなで情報交換して、それが後の学習時にとても役立ちました。


●先生はブラジル人? 日本人?●
せっかく学ぶならブラジル人、または日系ブラジル人の方がおすすめです。
サンパウロ出身の方と、リオ出身の方では発音が若干違いますので、
自分が習いたい方のご出身の先生の講座を選ばれると良いと思います。


●ボサノバを歌うためには、どのくらいできればよい?●
まずは読み方、発音をマスターしましょう。
カタカナのルビがなくても正しく読めるようになれば、OKです。
話すのではありませんから、文法はそれほどわからなくても歌えます。
初級レベル(現在形、過去形、進行形、未来形、不完全過去あたり)まで理解できていれば、充分だと思います。
但し、きちんと歌詞理解までしたい場合には、一通り文法も網羅するため、上級レベルまで学ぶ必要があります。

でも、私がボサノバを歌う方に「ポルトガル語の基礎をブラジル人から直に学ぶこと」をおすすめする理由は、
文法や発音のためだけではありません。
それだけなら歌のレッスン中でも、ある程度は日本人の先生が教えられます。

1番の理由は「ポルトガル語を、言葉として実感して欲しいから」です。

普段、ポルトガル語の会話を耳にすることなど滅多にない日常の中で、
ボサノバの歌詞が「人とのコミュニケーションに使う言語である」という認識を持つことは
とても難しいですよね。
意味のわからないカタカナの振り仮名を読んで歌っても、それは単なる「音」でしかなく、
言葉ではないのです。
それでは、いくら声が出ても、歌のテクニックがあっても、何も伝わりません。

自分が使ってみて初めて「これは、意志を伝えるためのコミュニケーション手段=言葉だ」と
実感できるのではないでしょうか。
そうすると、歌は必ず変わります。
だからこそ、歌う人は、まずはブラジル人と「ポルトガル語で話す」ことを体験して欲しいと思うのです。

ーーーーーーーーーーー

語学の学習は、最初は覚えることばかりで大変ですし、その記憶を維持するのも大変です。
なので、時間がかかるのは当然。
でも、コツコツと続ければ少しずつわかるようになってきます。

「初級講座を1度しか受けてはいけない」なんて決まりはありません。
同じ「初級」でも、先生やスクールが違えば教え方のアプローチが変わりますので、
違うスクールの「初級」を色々受けてみると、自分にあった方法も、先生も、おのずとわかってきます。
人間は同じことを7回やらないと覚えないそうですから、気長にいきましょう(笑)。

こんな偉そうな事を書いている私も、
今でもレッスンでは「あー そうだった!」「えーと なんだっけ」の繰り返しです。
それでも、まだまだこれからも、ポルトガル語の勉強は続けて行きます。
好きこそ物の上手なれ。
皆さんも、楽しみながらチャレンジしてください!

ーーーーーーーーーーー
上記は、すべての方には当てはまらないと思いますが、今まで勉強を続けてきて私なりに感じたことをまとめてみました。
少しでもお役に立てれば幸いです。

2009年10月02日

Parabens!

20091002.jpg生徒さんの1人であるTさんが、9月いっぱいでレッスンを終了しました。
理由は、結婚して引越しをするため。
・・・お相手は、なんとブラジル人男性。
そして引越先は、ブラジルのリオデジャネイロ!!

このお話を聞いた時には、ビックリするやら、嬉しいやら、羨ましいやら、寂しいやら...と、複雑な気持ちでした。
伝えた他の生徒さんたちも、一様に同じリアクションでした。
でも、とってもTさんらしいかな(^^

彼女は、私が自由が丘で弾き語りの個人レッスンを始めた2005年9月からの第1期生で、
丸まる4年間、近隣の県から片道2時間以上かけて通ってくれていました。
独学で弾いていたけれど、ブラジル人の友人に
「ぜんぜんボサノバじゃない」
という手厳しい批評を受けて、レッスンを受けることにしたそうです。

もともとポルトガル語をずっと習っていらしたので、ポルトガル語のレッスンはパス。
最初からギターと歌のレッスンに時間を割けたのも有利でしたが、
上達の一番の鍵は、何よりもご本人の熱意でした。
  新曲の最初のレッスンで、だいたいのコードをさらうと、
  次のレッスンでは完全暗譜で弾けて歌えるようになっている
...という半端じゃない練習が、彼女の成長の源だったことは間違いありません。

こうして、順調に上達。
最近は「もう教えることないよ」という状態で、アレンジを中心にレッスンしていたので、
レッスン終了自体にはまったく問題はありませんでした。

パフォーマンスも大変上手で、いつも発表会では大人気。
今年は「Agua de marco(3月の雨)」を弾き語りで完璧に披露してくれました。
約5分に及ぶその演奏を、50人以上のお客さまが水を打ったように静まりかえって聴き入りました。
レッスン生やその家族にもファンが多かっただけに、
おめでたい事とはわかっていても、Tさんが日本に居なくなってしまう...ということは、
みんな「本当に残念」の一言なのです。


そして、いよいよ迎えた先月末のラストのレッスン。
Tさんは、結婚式で来日中の旦那さまを一緒に連れて来てくれました。
とても明るくフレンドリーな旦那さまのGさんは、聡明な素敵な方で、
結婚式や2次回の写真も見せていただいたり、色々な話をしている間、お2人は始終仲むつまじい雰囲気。
特に、白無垢のTさんを
 「綺麗ね!」
と誉めた時の、彼の満足そうな笑顔が忘れられません(笑)。
日本の男性だったら、
 「いやいや、化粧してますから!」
とか余計な謙遜したりするんだろうなぁとか、思ってしまいました。
やっぱり女性は、こうしてGさんみたいに嬉しそうに何度もうなずいて欲しいものですよ!
Tさん、本当に綺麗でした。
そうそう、Gさんの紋付袴姿も、ビックリするほどお似合いでした。

しかしながら、久々のポルトガル語での会話で頭が沸騰状態で、
Gさんの話について行くのがいっぱいいっぱいだった私は、ろくに言いたいことも言えず...
うーん、やっぱり実践踏んでないと、あっという間に語学は忘れますね(苦笑
レッスンもしなくちゃとか色々考えている間に、40分は無情な疾風のごとく過ぎ去りました。
音楽のこと以外にも、今思えばもっと色々と聞きたいこともあったのに、本当に無念。
ああ言えばよかった、こう言えば良かったと、2〜3日は悶々としました(笑。
2人は
 「ぜひリオに遊びにきて!」
と言ってくれたので、勉強しなおして、是非伺えるようにしたいと思います。


Gさんは音楽にも造詣が深く、
「彼女はジョビンの曲ばかり歌っているけど、
 ボサノバはジョビンより、カエターノやシコ・ブアルキ、ジルベルト・ジルたちが
 作っている曲の方が、思想が表現されていて良い。僕はそっちの方が好きだ。
 ジョビンはクラッシックの要素が強い」
などと、ボサノバ論についても熱く語ってくれました。
これだけ詳しいということは、けっこう音楽が好きな方なのかな〜などと思いながら
必死で話を聞きましたが、確かに一理あります。

カエターノやシコのやっている音楽のジャンルは
サンバなんとか(この”なんとか”の部分を忘れてしまったのだけど...今度Tさんに確認しときます)
と呼ばれていて、ジョビンのボサノバとは違います。
ジョアンだって、ボサノバというよりはサンバ。
ブラジルの方にこういう話を直に聞くと、ボサノバは、Bossa(方式、傾向) Nova(新しい)という意味なので、
種類は違っても、1960〜1970年代に生まれた新しい音楽は、みんな「ボサノバ」なのかも、とあらためて感じます。

カエターノ、シコ、ジルベルト・ジルの音楽も、良い曲がたくさんあって、私も大好きなので、
ぜひレッスンでやりたいのですけど(彼らの音楽は難しいので上級者向けではありますが)、
ジョビンの曲を希望する方が圧倒的に多いです。
一般的な日本人にとっては、やっぱり「ボサノバ=ジョビン」という方程式は根強いですね。
「みんなも自分も、共によく知っている曲をやりたい」という気持ちもわかるし...
日本でも、もっとこれからブラジル音楽が浸透して行くと良いなと思います。


そして、もう今月には日本を離れるお2人。
きっとTさんはポルトガル語はさらにペラペラに、ギターにも歌にもますます磨きがかかるでしょう。
生徒さんがレッスン終了後に活躍してくれるのは、教える身としては何より嬉しいことです。

残された私達はだいぶ寂しくなってしまうけど、
またぜひ来日公演(?)して歌声を聴かせてください。
同じく頑張り屋さん揃いのレッスン生みんなで待っています。
そしてどうぞ末永くお幸せに!!

[photo data]
Olympus E-410 ZUIKO DIGITAL14-54mm F2.8-3.5
ISO400 F4.5 1/25 38mm
「Parabens」はポルトガル語で”おめでとう”の意味。
写真は、昨年の妹の結婚式での1枚です。
1年はあっという間ですね。