« リオ・デビュー(1) | メイン | CARNAVAL 2003(1-2) »

CARNAVAL 2003(1-3)

パレード全体では時間制限があって、それがグループAは50分(Sは80分)。
その間に終わらないといけないので、各アレゴリアごとに指示する人がついていて、
早く行けとか、もっとゆっくり歩けとか絶えず指示を受ける。

テレビにはそういう人はあまり映ってないけど、その指示する人が、とにかくウルサイのだ。
歌ってないと歌えって言うし、ちょっと疲れたなと思って足を止めると踊れって言いにくるし、
列が乱れると乱すなって言うし。細かい細かい!

私は、踊れと言われても、ちゃんと踊れるわけじゃないので、とにかく動いてろ、ということなのだが。
もう、終わるころにはまるで水浴びしたかのように汗でびっしょり。

最後の門をくぐると、冷たい水をくれる人たちが待っていて、その水のおいしかったこと!
たとえそれに毒が入っていたとしても、みんな飲み干しちゃっただろうと思う。

思い返してみると、私がディスフィラールした47分はあっと言う間だった気もするけど
「ホントしんどかった」、その一言に尽きる。
ただ、私はかなり体力温存して数日前から寝溜めして行ったので、それが功を奏して、
他の人ほどは疲れてなかったかもしれない。

出場が終わったら、あっさりお開き。
私達はまたタクシーで、昨夜集合した友人の家に全員で帰り、
彼女がセットして行ったビデオを観ることにした。

タクシーの運転手の携帯電話でチェックしたところによると、この時、朝の5時14分。
もう白々と夜が明けはじめて、なんだか疲れてるんだけど、頭は妙にはっきりしていて、
爽快な気分だった。

家に着くと早速ビデオを巻き戻し、ライブ中継していた私達のチームの映像をくまなくチェック。
テレビカメラや写真撮影のカメラはものすごく来てたので、一瞬くらいは誰かが写ってるかなと、
誰もが考えていた。

なのに! ...私たちはまったく映っていなかった。

私たちと同じ衣装のブラジル人が一人、一瞬映っただけで、見事に飛ばされていたのだ。
こんなことってあり?!
私達は心底がっかりした。もし誰かが1人でも写っていたら、実際に出場した時より、
みんな興奮してたかもしれないのに!!

よって、ディスフィラールの夢はかなったものの、テレビ出演には至らなかった。
私達のうしろに居た、普通のポロシャツに白いパンツの団体20人ほども
まったく映ってなかったし、やっぱり露出の激しい衣装じゃないとダメなのかも...

そうこうして、7時になったので、それぞれ家に帰宅。
私がステイ先の家に帰った時、家族は全員寝ていて、静まりかえっていた。

とりあえずシャワーを浴びて、その後寝ようかと思ったけど、頭はギンギンにハイで、眠くもない。
しょうがないのでそのまま朝ごはんを食べてたら、起きてきたホストマザーに
「アキコのチームまで...と思ってたんだけど、観てたら途中で寝ちゃったのよね~」
と言われた。
(テレビで観るカーニバルは平面で、やっぱりどうしても同じような感じに見えるから、
あれを一晩観続けるのは至難の技だと私は思う。
でも、実際に側で観るのはまったく違って、素晴らしいチームのパレードはまったく飽きないのだが)

「私たちは写ってなかったの」と簡単に報告した後、私は昼の2時まで寝たのだった。

役目を終えたファンタジアは、汗もかいたし、ものすごいかさばるので、捨てて帰ろうとしたところ、
友人・家族から大ブーイングに合い、しょうがなく郵便で日本へ送った。
軽いので費用も日本円で約2000円程度で済み、私より先にファンタジアは東京へ戻っていた。
でも、これをふたたび着ることはたぶん...ないだろうなあ。

夢の形見として、私のファンタジアはこれからしばらくは、実家のクローゼットで眠り続けるだろう。

(終)CARNAVAL 2003

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://perola.sakura.ne.jp/blog/mt-tb.cgi/420

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)