大好きなトゥカーノに会うために、「花鳥園」へ行ってきました。
トゥカーノ(Tucano)は、ポルトガル語名で、和名は「オニオオハシ」。
中南米に生息する大型の鳥で、これまた偶然、ブラジルの国鳥なのです!
そんなことはまったく知らず、昔から
「かわいいな〜 綺麗な鳥だな〜」
と思っていた私は、ブラジルのイグアスに行った時に野生のトゥカーノに会えるのを楽しみにしていたのですが、
残念ながら叶いませんでした。
それから月日は過ぎ、先月、何てことはなく「好きな鳥」の話をしていた時、
テルミン奏者のトリ音さんが、
「オオハシは、掛川の花鳥園にいますよ。餌あげられますよ」
と、教えてくれたのです!
なんとなんと、そんな近くにトゥカーノがいたなんて... 灯台元暗し、です。
ならば行くしかない!ということで、早速出掛けたのでした。
[photo data] Olympus E-410 ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro
●トゥカーノ(ポルトガル名;Tucano Toco 英名;Toco Toucan)
和名「オニオオハシ」は、「大きなくちばし」といういう意味。
昔は「オオオオハシ」と呼ばれていたこともあるそうです。
ISO400 F8.0 1/100 +1.7ev 50mm
「花鳥園」は、知る人ぞ知る、鳥と花との触れあい老舗パークです。
松江や神戸、富士にも姉妹園があります。
サイトを見るに、フクロウのコレクションは相当なものらしく、
その他、国内外を問わずありとあらゆる国の鳥たちが、ほぼ放し飼いされていて、
餌をあげたり、触れあったりできるのでした。
インストラクターによるショーやイベントも盛り沢山です。
さて、朝10時に到着すると、夏休みの週末ということもあって、すでにかなりの家族連れで賑わっていました。
まずは時間が決まっているイベントから参加です。
入口付近でペンギンに魚をあげて、その後、炎天下の屋外でふくろう、ヘビクイワシ、大型インコのショーを見ます。
そしていざ、トゥカーノのいる温室へ。。
園内は鳥の種類によって、幾つかのゾーンに分かれています。
入口の扉を開けると、いました、いました!
想像通りのかわいさ、綺麗さ、華やかさ〜!!
●つがいのトゥカーノ。
オスとメスの外見的(大きさや色、模様)な違いは、ないそうです。
この写真では左がオス、右がメスです。
ISO400 F8.0 1/80 +1.7ev 50mm
放し飼いにされているのが2匹、その他に5〜6羽のまだ子供?の小さめなトゥカーノたちが巨大ケージに入れられていました。
この若いメンバーは、アルゼンチンからやって来たそうで、
ケージ越しに餌をもらったり、たくさんの人や場の雰囲気に馴らす練習中ということでした。
各ゾ−ン内では、小さなカップに入った餌(鳥の種類によって違う)が100円で売られています。
フルーツを普段よく食すトゥカーノの餌は、リンゴです。
鳥はここでお客さんが餌を買うことを良く知っているので、すぐに寄ってくるのですが、
放し飼いトゥカーノ2匹は、あまり興味が無い様子...
一生懸命に餌を見せて手を伸ばしますが、なかなか木から降りてきません。。
しぶとく待つ私に、飼育員のお兄さんが
「なんかリンゴ飽きちゃったみたいで降りてこないから、これみせてみてください」
と言って、特別パックを持ってきてくれて、ブドウ(巨峰サイズのブドウを半分に切ったもの)を2つくれたのです。
おぉ これは期待が持てそう! 早速、
「トゥカーノ、ブドウだよ〜」
と、木の下でそのカップを差し出すと、スペシャルぶどうの威力!反応しました!
1匹が少し下の枝に降りてきて、くちばしを伸ばして食べてくれたのです。
1つを食べ終えて、もう1つをくわえると、何を思ったかそのトゥカーノは木を飛び立ち、
数メートル離れた別の木に止まっていた、もう1匹のトゥカーノの側にとまりました。
私もすかさず追い掛けて、その後を見ていると、
なんと、そのトゥカーノは、2つ目のブドウを自分では食べずに、
もう1匹に、くちばし移しであげていたのです!
すごい! 仲良しなんだ!
感動した私は、さっきの飼育員さんに
「ブドウ1つ、あげに行きました!」と、報告。
するとお兄さん曰く、
「この2匹は、つがいなんですよ。
ブドウをあげたのがオスなので、メスにプレゼントしたんだと思いますよ」。
なるほど〜
トゥカーノのつがいは仲が良いということは何かに出ていて読んだけど、本当にそうなんですね。
●2匹でじゃれたり、遊んだり、とても仲良しです。
ISO400 F5.0 1/320 +1.0ev 50mm
その後も粘るも、なかなか腕には止まってくれない。。
...と思ったら、ふらっと来た小学3〜4年生くらいの女の子が餌を出したら、
パッと降りてきて、サッと腕に止まって、食べ始めたのです!
いいなーいいなー 子供にだって止まってくれるのに、どうして私は駄目なの〜!
そして私の餌には見向きもしないまま、また木に戻ってしまいました。
しかしその後、何度かトライしている間に、トゥカーノも私に慣れてくれたのか
私がトゥカーノに慣れたのか? 腕に3度、止まってくれました。
どうも、こっちが少しでも”おっかなびっくり”だったりすると、警戒して寄ってこないようです。
さっきの小学生の女の子は、仕草がとても落ち着いていて鳥慣れしていたので、
鳥も安心して止まることができたんでしょう。
トゥカーノの大きさはカラスくらいで、かなりの存在感です。
餌を見せて、彼らがまず餌箱の上に降りてくると、
それを廻りで見ていた人々が一斉に
「お〜っっ!!!」
腕に止まると、また一斉に
「お〜っっ!!!」
と、声をあげて、一歩ずつ後ずさりするのが、おかしかった(笑)。
でもね、側にいても、ぜんぜん怖くないし、大人しいし、
あんまり重くもなかったし、とにかく可愛かった!
足の爪がけっこう鋭いので、貸し出し用の腕カバーがあるのですが、
3度目はご覧の通り、私の腕は素腕です(数時間後には爪の痕はきれいに消えました)。
●腕に止まって餌を食べてくれたトゥカーノ。
嬉しかった!
私の後ろにあるのがセルフサービスの餌箱です。
右脇(私の真後ろ)にお金を入れる箱が置いてあって、そこに100円を入れて、餌を取り出します。
長い時間、トゥカーノの側にいたので、このゾーンに入ってくる人がみんな
「すごーい」
「でかーい!」
「ぬいぐるみみたーい」
「なんじゃこれー」
と、同じ事を言うのも、興味深かったです。
●餌をあげるときに使う小さな白いカップを捨てるゴミ箱には、鳥が中をイタズラしないように蓋がついているのですが、
トゥカーノはその蓋を開けるのが楽しいらしく、時々こうやって遊んでいました。
蓋は傾斜を利用して自然に閉まるようになっているので、バタンバタンするのがお気に入りのようです。
ISO400 F5.0 1/250 +1.0ev 50mm
トゥカーノのいる温室はかなり広く、彼らがその中を悠々と飛ぶ姿も見られます。
他にもフラミンゴやトキ、クラハシコウなどの珍しい鳥も同居しています。
●こちらも好きな鳥、フラミンゴ。
かなり大きいので、全身を綺麗にカメラのレンズに入れるのが大変!
背後からこっそり人に近寄って、首や肩をつっ突いて遊んだりする場面もあり、
お茶目な(凶暴なこともあるらしい...)性質のようです。
ISO400 F5.0 1/250 +1.7ev 50mm
●クラハシコウ
園内で背丈が一番大きかった鳥です。
フラミンゴとは対象的にとても大人しく、ジーッとしている事が多いので、まるで置き物のようでした。
ISO400 F3.2 1/250 +1.7ev 50mm
●生後2週間というカモの赤ちゃん。
抱っこさせてもらったら、ふわふわで温かくて、とってもかわいかったです。
ISO400 F5.0 1/100 +1.0ev 50mm
数え切れないほどの鳥を見て、花を見て、
お昼は掛川伝統料理のバイキングを食べ、トゥカーノのぬいぐるみを買い、
満喫しました。
●睡蓮(スイレン)。
園内には巨大な睡蓮の池(プール)があって、1年中、様々な睡蓮が咲いています。
睡蓮好きの私としては、これまたカメラの手放せない素敵な空間でした。
ISO400 F4.0 1/200 +1.0ev 50mm
●池には、熱帯魚やコイも泳いでいます。睡蓮の他に水草やオオオニバスも綺麗でした。
その域で子育てをするアフリカレンカクという鳥(小鳥4〜5羽を親鳥の羽の中に隠して移動する)がとってもかわいかった!
ISO400 F3.5 1/500 +0.7ev 50mm
実際に行くまでは、お客さまは子供連れか、マニアックな大人..??なんて思っていたけれど、
いやいや、一般的に充分楽しいと思います。
そういえば、餌をあげたり、触ったりしたいのに怖くてできなくて、固まってたり、モジモジしている子供はいても、
泣き叫んでいる子供がまったくいなかった事が印象的でした。
たぶん鳥が嫌いだったら、連れてこないでしょうけどね(^^;
鳥も、怖がっている人には(子供じゃなくても)寄ってこないので、意外と大丈夫なようです。
新幹線の掛川駅からすぐと、立地も良いですし、東京から日帰りもできますので、おすすめです。
私のブログに載せきれない鳥さんたちの写真は、下記サイトでごゆっくりどうぞ。
「掛川 花鳥園」
http://www.kamoltd.co.jp/kke/