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見つめられる

20100313.jpgボサノバ発表会まで、そろそろ1カ月。
私も譜面の準備がようやく終わり、まずは一息ついたところです。
生徒さんたちも、歌やギターの練習はもちろんのこと、MCネタの仕込みなど、準備も佳境に入ってきました。

もしかしたら、一番大変なのは、衣装かもしれません。。。
昨年から、発表会の衣装にも、テーマを設けていているのです。
今年のテーマは「Tropical(トロピカウ)」=トロピカル。
南国リオらしい雰囲気を、ヴィジュアルでも演出してもらいます(^^)!

実は、この取り組みは、

   「せっかく出るなら、衣装も凝りたい」

という、生徒さんのご要望から始まりました。
一昨年までは、各自好きな格好...それぞれ思い思いの格好で出演してもらっていて、
もちろん普段着よりは少しはドレスアップされてはいたのですが、
「衣装です!」という感じではありませんでした。
それはそれで、気軽でアットホームな感じが良かったし、楽しかったのですけどね。


お客さまに楽しんでいただくためにも、ヴィジュアルを考えるのはとても良いことです。
そこで、テーマを設けて、半強制的(笑)に普段着NGとし、ステージ衣装で出演してもらうことにしました。
出演者は、自分の唄う曲風とも併せ、ご自身でファッション・コーディネートもするのです〜!

でも突然、「衣装で」と言われても、困りますよね。
最初は面喰らった方も、多かったと思います。
やりすぎちゃったら浮いてしまうとか、格好だけ張り切ってると言われないだろうかとか、
色々な懸念もあったようですし、
何よりも「衣装」と聞いて、一般的に頭に思い浮かぶのが、

  ◎紅白歌合戦の小林幸子並みの、豪華絢爛なビックリ・ゴージャスドレス

  ◎羽や毛皮を巻いて、フリフリのお姫さまドレスで唄うシャンソン歌手
   (今はもう、こんな人はいないのかもしれませんが...)
 
 ◎コスプレ、仮装
   (例えば、虹色アフロのカツラを冠ってウケを狙うとか、
    テーマが「海」だったら「魚の格好をしなくちゃいけない」と思ってしまう等)

...のようなイメージを持ってしまうケースも多く、結果的に

  「それは、ちょっと...」

という感じになってしまいます。

そして、説明をしながら、あらためて思ったのです。
「ステージ衣装の定義」って難しい!!

奇抜な格好をすればいい訳でもないし、お金をかければ良いという訳でもない。
だからと言って「自分が納得できれば何でもいいんですよ」なんて言われると、
基準がハッキリしなくて、かえって困る...という気持ちも、わからなくもありません。


私が思うに、ステージ衣装とは、
「その場において、主役としてふさわしい格好」そして
「自分が表現したいモノを、相手に伝えやすい格好」なのだと思います。

でも、人生の中で、自分が「主役」としてステージに立って、
みんなから見つめられること自体が、そうめったに無い状況です。
あえて挙げるなら、結婚式?くらいでしょうか。
でも、お嫁さんには”ウェディングドレス”と言う、いわば「ひな形」がありますし、
招待客として行く時は、自分は主役ではないし、
パーティなんて、もっと機会がないし...本当に、そういう「場」が、まず無い。


とはいえ、日常生活の中で、私たちは普通に、その場に応じた服を毎日選んで着ているし、
それらを総合して、相手を「どんな人か」と判断していますよね。
だから、周囲から注目されるライブの時の「着るモノ選び」も、その延長線上にあって、
なおかつ普段以上に、自分を表現する大事な手段。
そして使える「武器」なのではないでしょうか。

歌と容貌とのギャップで大注目を浴びたイギリス人歌手のスーザン・ボイルさんの場合は
これを逆手に取って成功した部分も大きいですが、これは例外。


見た目が自分の歌唱力を助けるのだと思えば、やらない手はありません!


どんな格好をして歌おうか?と考えることは、
自分が「どう唄いたいのか」「どうして唄うのか」を、見つめ直すきっかけになりますよね。
「表現者」としてのトレーニングにもなります。
実際、取り組みはじめると、その人の「歌」も変わります。
それに女性は「お洒落をすること」が、根本的に好きなのだなぁと思います。
最近は、衣装の話をする生徒さんの目が輝いて来たので、シメシメと思っている私です(^^)。


こんなエラそうな事を書いている私だって、
自分のライブで、いつもドレスアップしている訳では、全然ありません。
イベントやパーティなどの主催者側の意図目的がある場合には、
それに合わせてドレスを着る時もありますが、自分主催の時の基本は、カジュアルです。
でもそれは、手を抜いている訳でも、「ま、これでいっか〜」と思って着ている訳でもなくて、
「ナラのアパートにみんなが集まって、日常的に奏でられていたボサノバ」
をイメージしているからであったり、演奏する曲目に因ったり、
お店の雰囲気や、共演者との兼ね合いであったり、
その時その時で、これでも一応、考えているのですよ〜
そしてそれが唄うのと同じくらい、楽しかったりするのです。

ライブ衣装も、ワンマンなら、ご本人が納得できれば、ホント何でも良いのです。
発表会は1年に1度のFesta(パーティ)みたいなものなので
せっかくなら華やかに、楽しくやりましょう!ということで。


さて、当日の演奏陣の衣装はというと、
頑張っている生徒さんたちに敬意を表して、フォーマルです。
男性3人はシャツ&パンツ、
私は、大好きなグァバジュースみたいな、明るいピンクのロングドレスにしました。
  「トロピカルだからね〜 派手目に、明るくね〜」
と言っておきながら、本人が地味色のパッとしない格好とういのも何なので、
ブラジルの花とフルーツをイメージして、選びましたよ。
皆さんの歌と演奏に文字どおり「花を添えられる」よう、私も頑張りたいと思います!


[photo data]
Olympus E-410 ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro
ISO400 F5.0 1/20 +0.7ev 50mm
住宅のお庭の木の枝で、まるで「今日の猫村さん」みたいに
爪研ぎをしている猫に遭遇。すごく猫っぽかった〜!
カメラを向けたら、手を止めた猫から逆に
じーっと見つめられてしまいました(笑)。

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