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ちょっと歌って弾いてみる。

20090209.jpg歌の生徒さんに楽典を教えることになって、有名楽器店に教材を探しに行った時のこと。
子供用しかないかな...などと思ったら、大間違い!
「大人のための楽典」なる本が想像以上に色々あるのです。
最近は何でもあるんだな〜と思いながらふと、となりの本棚に目をやると...

そこには、ピアノ教室運営に関するノウハウ本が、ズラリと並んでいました。
どうやったら生徒が集まるか、魅力的な教室作りとは、言う事をきかない子供にどう教えるか...
などの様々なテーマを書いた本がびっくりするほど揃っていました。
これらがどのくらい本当に参考になるのかはわかりませんが、ピアノ自体を習う子供が減っている今、ピアノの先生たちも大変なんだろうなとお察しします。
そして、何冊かをパラパラとめくっていると、その中の1冊に興味深い一節を見つけました。

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ピアノを習いに来る人(ここでは子供を想定しているので、面談の対象は親)の動機には、
大きく下記の2つがある。

1)子供をプロの音楽家として育てたい。
2)子供に趣味として始めさせたいが、何かの時にちょっと1曲弾けるくらいになってほしい。

1)の、プロの音楽家を目指すなら、それだけの覚悟が親にもあるので良いのだが、
そういう人は、そんなには多くないだろう。
ほとんどは2)の場合で、その対応こそ心して取り組まなければいけない。

なぜなら”何かの時に、ちょっと1曲弾けるくらいになる”というのは、
友達や親戚が集まった場所などで、急に
「○○ちゃん、ピアノ弾けるんでしょ、何か弾いてよ」
と言われて、
「あ、いいいよ。 何がいい? ショパンとかどう?」
なんて言いながらサラッと1曲、もちろん暗譜で弾きこなし、
「いいわね〜 上手ね〜」「ねぇ、ねぇ、じゃあ△△△ていう曲は弾ける?」
と、皆に誉められ、羨ましがられる...というようなシチュエーションを想定していると思われる。

が、しかし。
こんなことができるのは実はプロ並みの腕前だ!!
これは、本来なら趣味のレベルではない!!

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...という内容だったのです。

こういうことは一番難しいことなのに、そうとは思わずに、それを願って習いに来る。
しかしながら、それを「ただの趣味」と言う親がとても多い現実を、きちんと理解しなければいけません。
趣味で習いに来る人というのは、実はとてもレベルの高いことを望んでいるのです!!
と、その本は綴っておりました。

これは、衝撃でした。
確かに、急に「弾いて」と言われて、咄嗟に上手に弾いて聴かせるというのは易しいことではありません。
ましてやリクエストに応えるなど、相当の力量が必要です。

とはいえ、まぁ、とりあえず筆者は
「趣味だからって、適当に教えれば良いと思うな」
と言いたいのでしょう。
そりゃそうです。同感です。
それに、子供を教えるのは、同時に親にも教えるような部分もあって、大人対象とは違うレッスンの難しさも、チラリと垣間見たのでした。

そういえば、ボサノバを習いにいらっしゃる方も、

  ちょっと1曲、ギターを弾けるようになりたい。
  ちょっと1曲、好きな歌を口ずさめるようになりたい。

と、ほとんどの方がおっしゃいます。

今までは、うんうん、そうですねぇ!という感じで、特に気にしたことはありませんでしたが、
ある意味、この本と共通している部分もあるかもしれません。
でも私は、今回のことをきっかけに、
「それは、実は難しいことなんですよ〜!」なんて生徒さんに言ったりする気は全くないですよ。
だって、目的意識は習い事に一番必要ですし、大人の場合は、ほぼそれだけ=自らの意志しか、強制力がないのですから。
さらっと弾きこなせて歌える素敵な私...は、上達のためのとても大切なビジョンなのです(^^)


さて、己はどうか?と問えば、不思議なことに「ちょっと○○できたら...」とは思わないようです。
何でも何かを始める時は、かなり気合いが入って、本当にできるかどうかは別として
「私、これで喰っていけるかも!!」と思いながらやってしまうタイプ(^^;)。
そのかわり何となく続く...というものもあまりなく、最初からやれそうにないことには手を出さないし、駄目ならスッパリ止めてしまう。
しかし、好きになったら性懲りもなくあきらめず、続くものは長い。
非常にハッキリしています。

でも、そうですね。
普通は気軽に「ちょっとできたらいいなぁ」って思いますよね。


私は、4歳からピアノを習い始めましたが、弾くのはまだ良いとして、聴音や記譜は大嫌いな子供でした。
練習はあまりしないし、しかも頑固で、たぶん先生はかなり教えずらかったのではないか...と思います。
母親にバシバシ叩かれて、泣きながらト音記号をノートいっぱいに書かされていた事位しか今では覚えていませんが、
今にして思えば、4歳児に酷な事しますよね!
先日、母にその話をしたら
「そんな事したかしら?? あの頃はお母さんも若かったからね〜」
と、笑っていました(^^;)

その甲斐あってか、物心ついた頃には、だいたいの音感と楽典の知識が自然に入っていたことには
今はとても感謝しています。
やっぱりこれは、私のピアノの先生と母親が頑張ったんでしょうね。


ピアノの先生グッズはその他にも色々。
出席簿、レッスン代金袋にはじまり、「お休みがちな生徒さんの管理にも最適!」とうい帯の付いた;
毎回のレッスン記録をつける手帳などなど、様々なサポート用品が揃っていました。
教えるのも教わるのも、どちらも奥が深いなと思いながら、楽器店を後にしたのでした。


[photo data]
Olympus E-410 ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro
ISO800 F2.0 1/100 +1.0ev 50mm
巷ではバレンタインのチョコレート商戦たけなわですね。
今年は本命チョコ1本に絞り、自分用チョコも控えています。
なぜなら、昨年の2/14に、私は入院していたから〜!!
この冬は、体調にはものすごく注意しております(^^;)

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コメント

お久しぶりデス!
とても興味深い日記で思わずコメントですw
なるほど、なるほど〜〜確かに、そうだよなぁ。。。と。。
気楽な気分で教わる人に、気楽な気分で教えてられないな!
まぁでも結局は本人のやる気が重要なんだよね・・・
ってやる気を引き出してやるのも先生か・・・
スパルタで育った私にはそれが苦手かもなぁ。。
「練習して当たり前!」と頭から言ってしまうもんなぁ、、
教えるのはホント向いてないッス
なはは

コメントありがとう!
ちなみんさんなら、先生もシゴキ甲斐があっただろうね〜(^^)

初めてお会いした時に弾いてもらったエレクトーンの衝撃は、今でも鮮明よ!
だから、そういう人には普通なかなかなれるもんじゃないって、実感ひとしおなのです。

厳しいスパルタ先生も、優しくヤル気を引き出してくれる先生も、世の中にはどちらも必要だよね。
どっちも対応できるのが理想だけど、
最終的には、生徒さんの方で選んでいただくってことになるんだろうなと思っています。

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