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たんでぃがーたんでぃー

20080504.jpg連休前半に、宮古島へ行ってきました。
山がないので川がなく、赤土の流失や生活排水が流れ込むことの少ない宮古の海は、透明度が抜群に高いと聞いてはいたものの...その美しさは例えようのないほど!
太陽に照らされた海は、水深によって鮮やかなブルーからグリーンへとグラデーションになり、一番浅い場所はついに透明となって、海上の船はまるで宙に浮いているかのように見えます。
東洋一美しいといわれる前浜ビーチ(写真)は、波打ち際まで魚が泳ぎ、これが自然のものとはにわかに信じ難いほどの風景でした。


自然を満喫となると、肝心なのはお天気です。
あいにく、私が到着した日の午後はバケツの水をひっくり返したような大雨が降っていて、空港からホテルまでレンタカーで通った道がどこなのかよく判らない程でした。
このままずっと雨だったらどうしよう...と心配したのもつかの間、翌日の予報は雨だったのに、翌朝カーテンを明けると、空はケロッと晴れているではありませんか(笑)。
良くも悪くも島の天気は大変変わりやすく、本当に天気予報はぜんぜん当たらないのです。
宮古は梅雨でも1日中雨ということはないそうで、地元の方は自分で空を見て、風を読んで判断しているようです。
私が滞在中に、後から到着した宿泊客とエレベーターなどで一緒になると、彼らは決まって
 「予報では雨だって言うてたけど、ぜんぜん晴れとるやんけ?」
 「晴れるって言ってたのに、降ってるねぇ...」
などと、実際の天気とのギャップに目を白黒させていました。


東京のように予報はほぼ当たり、1日中ほとんど天気が変わらないような地域から来ると、その時々に一喜一憂してしまうのですが、そんなことではいけないのですね。
結局、今回のお天気は2勝2敗...といったところ。
全部が快晴ではなかったのですが、全部晴れだったら遊び過ぎて体力が持たなかったであろうとも思うので、ちょうど良かったでしょう(苦笑)。
曇りでも雨でも海は綺麗ですが、キラキラ度はやっぱり違うので、快晴が理想ですけどね。
「地元でずっと海の仕事をしていても、やっぱり晴れるとテンション上がりますよ!」
と、シュノーケルのガイドさんも言っていました。

海の綺麗な宮古には、たくさんのダイビングとシュノーケルのスポットがあります。
私はシュノーケルが大好きなので、今回は新城(あらぐすく)と八重干瀬(やびじ)へ行ってきました。
新城では、カラフルな小魚から体長30センチはあろう大物までが悠々と泳ぐ海で、様々な珊瑚やシャコ貝などを観てきました。
八重干瀬では、珊瑚にもたれて休んでいた海亀にも会うことができました。
そして海の中の素晴らしさはもちろんのこと、何よりもすごいのは、海の表面の色がこの世のものとは思えないような色...深い所は濃い青、底が珊瑚の所はエメラルドグリーン、浅くて底が岩盤になっている所は宝石のペリドット(蛍光緑)色をしていることです。
そういう場所が南北約10キロ、東西約6.5キロに渡って広がって点在していて、その中をボートで移動しながら、幾つかのポイントで海に入ります。
海って、こんなに色々な色をしてるんだ... ちょっと怖いくらいの自然の姿でした。


しかし、5月の海は、まだ寒かった!
真冬でもダイバーは潜りますし、普通の人は平気みたいですが、私は他の人よりも体が冷えるのが早いので、ちょっと厳しかったです。
いつもガイドさん曰く「脂肪が少なそうだからね〜」だそうですが、私のような人は、船が沈没したらまっ先に死ぬタイプですね(苦笑)。
だいたい50分くらい泳いでいると、ウェットスーツを着ていても体が芯から冷えてしまって、手の指先が痺れて、そのうち感覚がなくなり、それを越すと体がガタガタ震えてきます。
シュノーケルは、1本約60分程度が目安になっているようですが、あともう1歩の10分に、どうしてもついて行けないのです。
よって、いつも少し先に上がったり、3本入る所を2本にしたり...と、寂しい思いをするのでありました。
でも、それでも海に入りたい!
そこで私が立てた計画は...

  ◎行く時期を、もっと水温の高い7月〜にする。
   →気温が高ければ、海から上がった後に体が温まり、回復できるので。
  ◎温かいお茶の入ったマイ魔法瓶を持参する。
   →自販機やホテルでも温かい飲料は売っていないし、
    ボートにはたいてい、冷たい飲み物しかないのです。
  ◎体が芯から冷えないうちに、次に備えて早めに上がる。
   →単純に、1回の入海時間を短くすれば、本数入れますよね。
    欲張らずに30〜40分で上がれば、体温の回復が早いはずです。

次回はこれらを実行してみよう!と意気込んでいます。
船酔いはしない体質がせめてもの救いですが、自分の体力の乏しさを痛感するのでありました。
水中でも貼れるカイロとか、あったらいいのにな〜!!

それにしても、自然の中へ行くと、日頃使っていない五感が刺激されるのを実感します。
  今朝の風は東から吹いているから天気は回復する... 
  もうすぐあの雲が来るからかなり雨が降る...
そんなことを考えて暮らすことなんて皆無だということの方が、本当はおかしいのかもしれない。
たった数日居るだけでも、海と風と光を頼りに、何かを掴もうと本能は動くのですよ。
島の人がのんびりしているのは、数時間先の天気のように、どうなるかわからないようなことに振り回されていたって仕方がないという、日々日常からの為せる業なのかもしれません。
  良い事も、悪い事も、ずっとは続かない。
  いつも時間は動いていて、大切なのは今。
なんだか禅の教えみたいですが、そんなことに気付かせてもらったような気がします。

タイトルの「たんでぃがーたんでぃー」は、宮古の方言で「ありがとう」の意味です。
覚えられそうで覚えられない方言が、たくさんありました。
島らっきょう、もずく、海ぶどう、アーサ、アロエ、紅いも... 美味しい食材もめいっぱい満喫。
日の出と共に起き、海の色で深さを計り、潮の匂いを感じて、1日に数時間泳ぎ、満点の星空を仰いで眠る...
いつも、のんびりしようと思って海へ行くのに、気が付くとめいっぱい動き廻ってしまう貧乏性の私ですが、それもまた島のパワーですね。
さて、今週からまた頑張るぞ〜

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