英会話スクールを探せ!)その1
◆電子辞書も買ったことだし、いよいよ英語を習いに行くためにスクール選びを開始しました。
今まで、私は学校以外で英語を習ったことがほとんどありません。
OLをしていた時に、1年半ほど上智大学の公開講座(20人〜のグループレッスンでほとんど話せない)と、ホームステイ先のニュージーランドで通った簡易スクールみたいな処(10人程度のグループレッスン)に1カ月。あとはラジオ英会話を途中で挫折とか...たったそれだけです。しかもそれは10年くらい前の話...
ネットで検索するも、英会話スクールなんてものすごい数が引っ掛かかってしまい、判断がつきません。
なのでとりあえずは、英語で仕事をしている友人や知人が通っていたスクールを当たろうと思い、まずはセレブ・ブランドで有名なB校と、英会話スクールの老舗的存在のE校へ説明を聞きに行きました。
◆B校はプライベート・レッスンが主体ですが、2〜3人のセミ・グループレッスンもやっています。
対してE校はグループ・レッスンが主体ですが、フリーに予約できる1〜4人のセミ・グループレッスンや、担任制のプライベートも売りにしています。
相場すらわからない私は、だいたいどのくらいの金額で、どんなレッスンをやっているのかということを、それぞれの学校のカウンセラー(英会話スクールは、担当者をこう呼ぶようです)に早速伺ってみたのですが...!
私の希望は『2〜3人のセミ・グループで、12:00〜17:00位の平日昼間に、やる気のある人と一緒に勉強する』というものでしたが、話を聞くに従って、それが大甘の甘々だったことがわかりました。
まず、平日昼間には、グループレッスンがないのです。
英会話を習う人はだいたいビジネスマンが多く、ということは、レッスンが集中するのは土日か平日の夜19:30〜になります。
昼間に来られるのは、大学生か主婦、定年後の年輩の方々だということで、
「学生はちょっと違いますけど、昼間のクラスは趣味で通われる方が多いので、通常よりもゆっくりめに進むクラスになっており、お薦めできません...」とのこと。
「プライベートなら、講師の時間も空いている所が多いので、どこでもお取りできますよ!」
と言われるも、プライベートの料金なんて、給付金制度も使えない私がとうてい払える額ではありません。
うーん。。と悩む私に、どちらの学校のカウンセラーも、
「まずはレベルチェックテストを受けていただいて、あなたのレベルがどこなのかを正確に判断しましょう。 そうしないと、クラスも捜せませんので〜」と笑顔で言います。
私のレベルなんてチェックするまでもなく1とか2だろうけどけど、やってみるのも面白いかも...と思い、テストを予約。それぞれのパンフレットを手に、ひとまず帰宅したのでした。
◆レベルチェック・テストとは15分程度の口頭テストで、講師と実際に英語で話をしてみて、その講師が総合的に現在のレベルを判断するというもの。
そしてその後に続けて体験レッスンが付いていて、相応レベルの教材を使って模擬レッスンを行う=合計40分というものです。2校ともほぼ同じような形式になっていて、E校はさらに「簡易型のTOEIC形式の筆記テストも無料ですので、良かったら受けてみてください!」
というので、それも併せて予約。
英語なんてあまりにも久しぶりなので、ちょっとは勉強した方が良いのかなぁとも思ったけれど、この場に及んで一夜漬けをしても、所詮は無駄な抵抗。現状を知るという点ではありのままが良いのだろうと思い、電子辞書をチョコチョコいじる以外は何もせずに、まずはE校のレベルチェックと体験レッスンに行きました。
最初に「簡易型のTOEIC形式筆記テスト」を受けさせられるために個室に案内され、
「TOEICは受験されたことがありますか?」
と担当者に聞かれますが、答は「もちろんありません!」
大学生の時に英検2級を落ちたくらいですから...とまでは言わないまでも、まったくの初めてだとわかると、担当者は一通りの流れを説明してくれて、先にリスニングテストですと言って、カセットデッキのスイッチを入れると、私を残して部屋の扉を閉めました。
最初は写真の説明問題。英語で説明されている4つの文章のうち、一番適切なものを選んでマ−クシ−トを塗りつぶしていきます。
しかしこのテスト、同じ問題用紙を今までに相当使い回しているのか、コピ−のコピーのコピー...みたいな感じで、写真が何だかよくわからない!
「彼は運動場を走っています」という文章らしきものが聞こえるも、モノクロ写真の背景が潰れていて、これ、運動場?? 体育館?? どっちかなーってな具合なのです。
その後は会話を聞いて設問に答えるとか、アナウンスを聞いてその内容についての設問に答えるとか、幾つかのパターンの問題を解いて、30分。あれよあれよという間に終了しました。
その後に筆記テストが30分。
これは穴埋めとか、文章中の間違っているものを探すとか(新TOEICではこの問題は無くなりました)、長文の読解等、やはり幾つかのパターンの問題を解いて、30分。
誤りを探す問題は、はっきり言ってまったくわかりませんでした。
私には、どれも別におかしくないんですけど...??
マークシートなので、とにかく運がよければ当たるだろうと思い、Aが続いちゃったから次はCにしておくか...という感じで、適当にしのぎました。
◆テストが終わって、次は口頭テスト;今度はいよいよ英語を話さなければなりません。
始まる前に、担当者には
「口頭テストでは正しい構文でできる限り長く話してください。
イエス、ノー、だけで終わらないで、ちゃんと最後まで文章を話してください。
また、講師の質問を繰り返してもらうことや、講師に質問をしてもらうということもあります」
などという注意書きの紙をもらい、それを読みながら待つこと5分、私の体験レッスンの担当は、イギリス人の40代くらいの感じの良い男性講師でした。
そこから「あなたはどこに住んでいますか?」とか、「仕事は何をしていますか?」「なぜ英語を勉強したいのですか?」などの質問が始まります。
イギリス訛りはまったくと言っていいほどなく、とてもゆっくり話してくれるので、別に何の違和感もなく聞き取れますが、やっぱり言葉が出てこない...
「昨日は何をしていましたか?」の質問に、「楽譜を作っていました」と答えたいのに、「楽譜」の単語が出て来ない! 英語で楽譜って何?? 確か簡単だったはずなんだけど... 頭は真っ白です。
ポルトガル語ではpartituraと言うので、もしかしたら似ているかもと思い、小声で「I wrote partituras...」と言ってみるも、先生は怪訝な顔。あ〜やっぱり違うか! こうなったらしょうがない、していた事を変えるしかありません。
突然、前言撤回。「I cleaned my room yesterday!」にして、やり過ごしました。
その後もしばらく構文力チェックの質問が続き、15分くらいしたでしょうか、やっと
「OK! Just a moment.」と言って、先生は私のレベルの教材を取りに部屋を出て行きました。
そして始まった模擬レッスンは「頻度を問う練習」。
「How often do you eat sushi?」〜あなたはどのくらいの頻度で寿司を食べますか?
週に1回、2週に1回、年に1回、めったに食べない、いつも...などのバリエーションをまぜて、寿司だけじゃなくて、他にも旅行とか、読書とか、パチンコとか、色々な例が書かれたテキストを見つつ、ひたすら頻度を尋ねあう...というもの。
慣れてくると、それに更にプラスアルファの情報も付け加えて、話を広げて行きます。
「どのくらいの頻度で外食をしますか?」
「週に2回くらい、お昼を外食します」
「何を食べることが多いですか?」
「だいたい、スタバでサンドイッチが多いです。
あんまりスタバのサンドイッチは美味しくないけど、スタバは全席禁煙なので!
私は煙草の煙りが大嫌いなんです。」
...と、こんな感じです(まったくもって、大した話はしていない)。
この時、私が「Star backs coffee」と言ったら、「Star backs coffee shop」と、「shop」を付けるように言われました。何故か?までは聞く余裕はなく...
そうこうして、あっという間の40分は終わりました。
このレッスンは、フリー予約のレッスン(生徒は同レベルで最多4名まで)の模擬授業です。
この形式のレッスンは、毎回先生も生徒の顔ぶれも違うので、毎回どこからでも始められるレベル別のテキストになっていて、日常生活に使えそうな様々な会話のトレーニングをするというものなのだそうです。
まぁ、楽しかったには楽しかったけど、1人なら先生とマンツーマンになれて良いとはいえ、これをMAX4人の日本人生徒でロールプレイってのはどうかな〜という感じでした。
◆その後、カウンセラーが先生のコメントと、TOEIC形式テストの結果を併せた総合レベル判定と、入れそうなクラスを案内をしてくれます。
カウンセラーは、書類を手に開口一番、
「テスト、最初ちょっとやり方を失敗しちゃいましたか?
たいへんユニークな結果になっております」と笑顔で言いました。
何がユニークなの?と思いきや、それはTOEIC形式テストの結果についてで、
「リスニング問題は後半に行くに従って問題が難しくなるので、普通はだんだんできなくなるのですが、
柳沢様は後半に行くに従って正答率が上がっています。こういう方は珍しいんです」と。
結果を見ると、一番易しいはずの写真描写問題が50%、その後の応答・会話問題で60%に上がって、最後の説明文問題が80%の正解率になっているではありませんか!
これには自分もびっくり仰天(だんだん耳が慣れたのか?)。
「いや〜でも、偶然じゃないんですかねぇ...」
と半信半疑の私に、
カウンセラーは笑顔で続けます。
「でも、リーディングの読解も8割近く合ってますから、偶然じゃないでしょう。」
彼女の持つボールペンの先には、確かに、文法・語彙73%、読解80%の文字が。
そして誤文訂正は正解率40%... うむむ、あてずっぽうでも4割は当たるようですけど...
カウンセラーはクラス分けの用紙を広げ、話し続けます。
「先生も、リスニングが大変良いって言ってましたよ〜
ただ、聞けるほど話せないようですので、まずは話す練習をして、
聞くのと話すのが同じレベルになるようにするのが良いと思います」。
結果、私のレベルは初級の上、全7レベル中の4.5くらいの位置だと言うのです。
「良く知っている話題なら会話もだいたい問題ないようですし、1ヶ月くらいレッスンしたら、準中級(レベル5)に上げられそうとのことです」
と言われるも、にわかには信じられません。
E校って、できる人はあんまり来ないのかなぁ...??
ぼんやりとそう思いながらも、コースと支払い金額の説明を受け、
もし興味があったらお早めにお申し込みいただくと特典がありますよ〜と言われ(でも、しつこい勧誘などはまったくなく)、「長い時間、お疲れさまでした!」と笑顔で送り出されました。
◆悪くはないけど、私としては、もう少しカリキュラムがしっかりしていた方が良いような気がしました。
でも、E校は、担任制プライベートかMAX12人のグループレッスンじゃないとそういうことは望めないし...
このMAX4人のフリーレッスンは、講師指定はできます。また、1人で4人分の料金を払えばマンツーマンになれます。
あるいは運良く他者の予約が入らなければ1人分料金でマンツーマンになれますが、そうそうラッキーに賭ける訳にもいきません。
(通常はレギュラーのMAX12人のグループレッスンを受講しながら、会話力実践のために、このフリーを取るようです)
確定授業じゃなければ、どうしても行き当たりばったりのレッスンになってしまうし、それを繰り返しても、ある程度話せる人は良いけど、基礎が出来ていない人は上達するとは思えないんですよね。
まだ1校目。B校も見て考えようと思い、エレベーターを降りてふと時計を見ると、E校に入ってから3時間が経過していました。ふーっ 先は長いなぁ。
◆それにしても、この10年あまり、まったくただの一度も英語を勉強したことも習ったこともないのに、10年前よりレベルが上がっているというのは、どういうことでしょうか。
E校の判定が大変ゆるかったとしても、営業トークにのせられたとしても、それをサッ引いて考えても、確かに聴き取りは、英検を受けた頃よりは、楽になっていたようには思います。
前は、「これ、疑問文かな?」くらいしかわからなかったので...
思い当たる事と言えば、ポルトガル語です。
単語はけっこう似ているものもあるし、構文も、日本語よりは英語に似ています。
ポルトガル語の勉強を続けていたことが功を奏したなんて、やっぱりブラジルは凄い! ますますポルトガル語が好きになってしまいました(オイオイ)。
1言語を一生懸命やると、次の言語習得が早いとは良く言うけど、確かにそれは本当かもしれません。。
そして、英語はキライ! 英語はできない! 英語はわからない!と思い込んでいた自分が、英語を遠ざけていただけなのかも...しれません。ということで、反省もしつつ、ちょっぴり気をよくした私は、その次の週にB校の体験レッスンへと向かったのでした。
そこで現実を突き付けられるとも知らず...(続く)
そうそう、帰りの電車の中で我が電子辞書を引くと、楽譜は「score」。
なんてこった〜!
コメント
楽しく読ませて頂きました。
>1言語を一生懸命やると、次の言語習得が早いとは良く言うけど、
それが分かるような気がします。
わたしも少しだけポルトガル語を勉強していますが、英語と似ている単語が沢山あります。
相乗効果があるのかもしれません。
わたしも駅前留学しようかな(^^♪
投稿者: クリントン | 2007年02月16日 16:25
以前から私のまわりでは非常に評判の悪いN校は、最初から外しました(^^;)
家宅捜索入ってましたしね... あんなにCMやってますけど。
投稿者: 柳沢 | 2007年02月19日 15:43