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本物を聴く

先日、愛子さまの入園式の様子をテレビで観ていたら、学習院幼稚園では、入園の時間に毎日アンティークのオルゴールを鳴らしているのだそうです。これは、小さい時から本物の良い音を聴くことが大切だという教育理念からだとか。うーん、すごい!

子供なんか、何聴いてもわからないだろうと思う人もいるかもしれないけど、いやいや、子供だからこそ大切なのです。
このアンティークのオルゴール、外国のオークションなどで高値で取り引きされているような、立派なものでした。
多くの大人ですら、今まで本物のオルゴールの音色なんて聴いたことないかも(^^;) 羨ましい〜

本物を〜!は、他のことにもすべて当てはまります。
古物商の有名な方は、「偽者は見る必要はない。本物だけを見ていれば、その区別は自然につくようになる」と言っていたし、
私のギターの師匠たちも、「ボサノバはジョアン・ジルベルト、クラシックはセゴビアだけを聴いていれば良い。他は聴かなくたって何も問題はない」と言い切っていました。
味覚も、あまりにもいつも人工的な物ばかり食べていると、舌の機能が衰えて、微妙な味の違いがわからなくなってしまいます。

生楽器の音は、意外に普段は聴いていないことが多いのです。
実は、最近の音楽に使われている楽器は、ほとんどが打込み(ソフト音源)によるもので、予算の都合上など色々もあって、生楽器を入れているのなんて、とても少ないのが現状です。それでも、この頃の音源はサンプリングものだったら音色の質は格段に良くはなっているから、ちょっとやそっとじゃ聞き分けられませんから、曲者なのですが。

でも、やっぱり本物の音は違う。
この私も、生楽器のミュージシャンとライブをやるようになって、本物の音をずっと聴くようになってから、耳が変わった経験があります。
ふと何かの時に、その昔使っていた打込み用のあまり質の良いとは言えない音源を聴いて、「何だこりゃ!!」とびっくりしたのです。
人工音を聴き続けていた時には気が付かなかったことが、急にわかるようになって、以来、ソフト音源を使う時には注意しています。
(もちろん、人工音でしか出ない音というのもあって、そいうう音楽はまた別モノです)

自分の出す音色は、何でも誰でもなかなかすぐに本物にはならないけど、お手本には最高の物を...というのは、とても理にかなっていると思うのでした。


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コメント

本物を知ること、体験することはとても重要です。同感です。
今の若い人たちの音源環境は最悪だと思います。CDにしかり、ステージにしかり。
アイドル系のステージは全て打ち込み音源、さらにクチパク・・・(-_-)
全部を否定するわけではありません。暁子さんの言うとおり、人工音でしか出ない音というのもあります。
でも、生楽器の音には他を圧倒する素晴らしいものが秘められています。それを引き出す人間にもかかっているのですが(笑)
本物の音に接する機会をたくさん持ってほしいですね。(^^♪

>それを引き出す人間にもかかっているのですが(笑)
本当に! 生楽器の音は、その演奏者の人間性がとても影響しますね。
だからこそ、生きた音になるんでしょうね。。

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