奥歯の1本をインプラントにしました。
歯科選びから始まって、施術完了まで実に10か月...長かった!(^^;
10数年前に神経を取ってクラウンになっていたこの下奥歯が、
もしもう1度ダメになったら、今度はインプラントだな〜とは、ずっと思っていたのですが、その時は容赦なく、突然やってきました。
妊娠初期のある日、奥歯の違和感と痛みに気付いて鏡を見ると、根元の歯茎がぷっくりと腫れていました。
しばらくすると腫れは引いて、治ったのかな?と思っているとまた腫れて...を繰り返すので、歯科で診てもらったところ、
「歯根が弱って炎症を起こしている。この歯はもう長くは使えないだろう」
との診断でした。
もともと妊娠中は積極的な歯の治療はできないし、痛み止めも飲めないので、クリーニングなどで何とかごまかしごまかし使っていましたが、その後、安静と入院が長くなってしまったために歯科に行くことすらできなくなってしまい、結局、出産後しばらくして猛烈な痛みが...(TT)
やっと訪れた歯科で再度レントゲンを撮ると、歯根が見事に割れてしまっていました。
こうなるともう、この歯を残すことはできません。
一時的に痛みが引いても、次にいつまた激痛が襲ってくるかわからないし、爆弾を抱えているような状態で毎日ドキドキするのも困ります。
でも、当時はまだ3時間置きに授乳をしていて、睡眠不足でフラフラな時期で、
しかも私の場合、長い入院で体力も落ちていて、室内をすり足で歩くのがやっと...という弱りよう。
早めの抜歯を薦められますが「まずは体力が戻らないと抜歯できない」と医師に言われてしまいました。
そして、その後をどうするか?を考えなくてはなりませんでした。
選択肢は、下記の4つです。
1)入れ歯にする
2)ブリッジにする
3)そのまま放置する
4)インプラントにする
まず、1)入れ歯にする。
これはもう、最初から絶対に嫌だったので却下。
次は2)ブリッジにする。
一般的には、これが一番多い選択肢だと思います。
でもそのためには、作った歯を固定する金具を取り付けるために、
手前の健康な歯を2本(奥歯の場合、力のかかり具合から2本使うそうです)も削らなければならないのです。
削れば、やはり歯は弱って、そのうちまた失うことになってしまいます。
これも嫌でした。
そして3)そのまま放置する=歯が無いまま生活する。
一番奥の歯なら、放置も仕方ないかもしれません。。
実は私の一番奥の歯は、当時の主治医によるこの選択で、すでにもう無いのです。
(今回治療しているのは、一番奥から2番目の歯です)
噛み合わせの関係で、下の歯が無いと上の歯がだんだん下りて来てしまうし、
奥歯が2本も無いなんて...悲しすぎます。
今回は放置は絶対に嫌でした。
ということで、4)インプラントにする。
そうなると、もうこれしかありません。
ずっと考えていたので、迷いはありませんでした。
ただ、問題はどこの歯科で治療するか?です。
インプラントは治療期間が長いし、頻繁に通う必要があるので、
今まで通っていた歯科は遠方すぎて無理でした(→諸事情により、高速バスで1時間半かかる歯科へ通院していたので)。
迷った末、実際にインプラントにした友人知人に話を聞き、
その情報を元に大学病院を含めた3つの歯科に相談へ行きました。
そして、そのうちの1つ;知人から紹介してもらった個人病院で治療することに決めました。
通常、インプラントは抜歯した後の自分の顎(下顎、または上顎)の骨に人工歯根を埋め込んで、
自分の骨としっかりと結合したら、その上に新しく作った歯を取り付けるというプロセスで進みます。
抜歯が終わった状態から、治療期間はだいたい3〜6か月です。
私の場合は、まず抜歯からのスタート。
厄介なことに、妊娠中に治療(早期の抜歯)ができなかったため、歯根の根元の顎の骨が溶けてしまっていて、
抜歯してから治癒を待っても、顎の骨が前のように再生しないだろうと言われていました。
骨が再生しないと、他の歯と歯茎の高さの違いが出てしまい、インプラントを施術することができないので、
抜歯する際、抜歯後の穴に人工骨の粉末と、治りを良くするためにコラーゲンを一緒に埋め込んで、
治癒後に骨の高さを蘇らせるという方法が取られました。
そして自分の骨と人工骨がしっかり結合して再生するまで、通常の2倍の時間を置く事になったのです。
そんなこんなで、私のインプラント治療は長丁場覚悟となりました。
体力の回復を待っての抜歯後、約3か月経って、ようやくインプラントの人工歯根の埋込手術をすることに。
病院にもよりますが、大学病院では完全に眠ってしまう麻酔でやることが多いこの埋込手術ですが、
私の行っている歯科では筋肉注射麻酔での手術で、それでも寝てしまう人がほとんどだと言われたのに、
いつもは麻酔の効きのとっても良い私がまったく眠くならず、ずっと意識アリのまま。
よっぽど緊張してたんですね...歯の局部麻酔も3回も追加してもらったり、非常に辛かったです(TT)
埋め込みは抜歯より痛くない、という話だったけど、いやいや!抜歯のが痛くなかったな〜(^^;
まぁ、ここを通らなければインプラントには出来ないのですが、この時は正直、
「こんなに大変なんだ...他の人には安易にススメられないわ...」
と思いながら帰宅したのでした。
その後、顎の骨と人工歯根がしっかり結合するのを待つことさらに数ヶ月。
次は歯茎に埋め込んだ人工歯根の頭をレーザーで切って出す、という手術を受けます。
要はネジ穴を出して、それにアタッチメントを取り付けて、実際に歯を付けるようにする訳です。
これは通常の歯の局部麻酔で行いますが、やっぱりけっこう痛かったのでした(TT)
2週間後にレーザーの傷が治ってから、アタッチメントを型取り用に付け替えて型を取り、
さらに3週間後、やっとやっとやっと出来上がった奥歯が入りました!!
歯が入った直後は、ちょっと違和感がありましたが、
それも普通に歯の治療で詰め物をした後の、噛み合わせ違和感程度の微々たるもの。
翌日には、
「え? 歯の治療なんかしてたっけ??」
というくらいもう何ともなくなって、あっという間に自分の歯になりました。
いやはや、最新の歯科技術は恐るべし。。
とはいえインプラントも入れて終わりではなく、
これから定期的にメンテナンスに通院し、歯周病にならないように継続的なケアが必要です。
治療はそれなりに痛いし、時間はかかるし、通院も大変でしたが、
喉元過ぎれば...で、今はもう本当に何ともないので、頑張ってインプラントにして良かったです。
インプラント施術経験者に話を聞いた時、みんなが口を揃えて
「非常に快適!」「前に治療した歯もみんなインプラントにしたいくらい」
と言っていたのが、今はとてもよくわかります。
でも、どんなに優れた医療でも、やっぱり自分の歯に勝るものはありませんよね。
インプラントだって万能ではないし、人によっては施術出来ないケースもあります。
経験の浅い医師による失敗事例もたくさんありますし、料金も歯科によってけっこう差があるのも
患者としては心配なところです。
そういえば、どこの調査だったか忘れたけれど、
「今の70歳代〜の人達の頃は、甘い食べ物も虫歯予防概念もなく、
その後の30〜40世代は、甘い食べ物があって虫歯予防概念はなく、
今の子供たち世代は、甘い食べ物もあるけど虫歯予防概念もある」
...ということで、お年寄り世代には虫歯は少なく、合間の私たち世代が最も歯が良くないそうです(^^;
予防ケアを受けている現在の子供たちの虫歯は、減っているそうですよ。
大袈裟じゃなく、歯の状態の善し悪しで人生は変わります!
ただ、今は歯科技術は飛躍的に進歩しているので、
たとえ私のように歯を抜くことになってしまっても、
欠損の状態で諦めず、腕の良い歯科医を探して治療欲しいなと思います。
(注;医療系のブログを書くと、「どこの病院なのか」「その医者を紹介して」
という問い合わせメールを長期間に渡ってたくさんいただきますが、
誠に勝手ながら、面識のない方からのお問い合わせメールへのお返事は控えさせていただきます。
何卒ご了承のほどよろしくお願い致します)
[photo data]
Olympus E-410 ZUIKO DIGITAL25mm F2.8
(ISO400 F4.0 1/50 +1.0ev 25mm)
氷のギターです。
ジャズベースとエレガットとガットギターの3本セット;その名も「COOL JAZZ」
というアイストレーを近所の雑貨店で見つけて、思わず買ってしまいました。
水で普通に氷を作って、マドラーを兼ねてお酒にのグラス用に使うものらしいですが、
ガットっぽくしたくて、アイスティーで凍らせてみました。
けっこうリアルによく出来てます(^^